佐藤優『資本主義の極意』精読 序章編

 

 

これから佐藤優『資本主義の極意』を、自分用の読書メモとして章立てでまとめていこうと思う。以下は序章のメモ。

Q.なぜ資本主義について学ぶ必要があるのか

A.資本主義社会で賢く生きていくために必要であるから。資本主義のカラクリを理解することで、サラリーパーソンがどれだけ努力して一生懸命働いても構造的に絶対に金持ちにもなれない理由がわかるし、逆に、どうすれば大富豪になれるかもわかる。また、資本主義は「長い人類史から見れば、特殊な現象にすぎない」ことが理解でき、生まれた時から空気のようにある資本主義社会を相対化することができるようになる。

 

Q.なぜ近代経済学ではなくマルクス経済学なのか?

A.近代経済学では資本主義を自明のものとして扱っているため、資本主義を皮相的にしか分析することができないため。近代経済学では商品・金・資本の存在を自明としている一方でマルクス経済学では商品・金・資本の成り立ちを根源から考察している。

 

Q.マルクス経済学のなかでもなぜ宇野経済学を学ぶのか

A.近代日本の資本主義を分析するためにはマルクス経済学だけでは不十分なため。つまり、マルクス経済学は国家の要素が捨象されているが、近代日本の資本主義は国家なしでは分析されえず、そのためには国家と資本主義との関連性を考察している宇野経済学が必要であるため。